未経験でもIT業界に飛び込める時代
IT業界に興味を持っている人の中には、「自分は文系だし…」「年齢的に厳しいのでは?」と尻込みしてしまう人が多いかもしれません。しかし、実際にはIT業界は未経験からの挑戦を歓迎している数少ない分野のひとつです。
なぜなら、業界全体が慢性的な人手不足に陥っており、特に若くてポテンシャルのある人材を“育てる前提”で採用している企業も増えているからです。
このブログでは、実際に未経験から転職に成功した事例を紹介しながら、IT業界を目指す人に役立つ戦略を、わかりやすく解説していきます。
なぜ未経験からでもIT業界に転職できるのか?
IT業界は慢性的な人材不足
日本国内だけでなく、世界中でIT人材の需要は年々増加しています。とりわけ、**中小企業やスタートアップ、SIer(システムインテグレーター)**などでは、「即戦力」だけにこだわらず、育成前提で人を採用する企業も多くなっています。
2020年代以降、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進が加速している中で、業務のデジタル化やクラウドシステムの導入を進める企業が急増。これにより、ITスキルを持った人材の確保は経営戦略の一部となっています。
実力を見せやすい業界構造
IT業界の大きな特徴は、「ポートフォリオ」「GitHub」「Qiita」「ブログ」といった成果物やアウトプットによって、学習の過程や思考力を見せられる点です。
つまり、たとえ学歴や職歴に自信がなくても、実際にコードを書いたり、Webサイトを作ったりすることで、スキルや情熱を証明できるということ。
また、近年ではノーコード・ローコードの発展もあり、エンジニア以外でもIT職に就きやすくなってきています。努力を形にしやすい業界だからこそ、未経験でもチャンスがあるのです。
未経験からIT業界に転職した成功事例3選
① 元営業職 → Webエンジニアに転身(30歳・Aさん)
Aさんは、大学卒業後からずっと営業職として働いてきましたが、コロナ禍をきっかけに「将来性のある仕事に就きたい」と考えるようになりました。30歳という年齢もあって焦りがありましたが、プログラミングの独学からスタート。
Progateやドットインストール、Udemyといったオンライン教材を使いながら、半年かけてHTML/CSS/JavaScriptを習得。さらに、Reactを使ってポートフォリオサイトを作成し、面接時に自信を持って提示。
「学んだだけでなく、実際に“作った”経験がある」というアピールが採用担当者の目に留まり、見事Web制作会社に転職成功しました。
② 元事務職 → ITサポート職に転職(27歳・Bさん)
Bさんは元々、一般企業の事務職で働いていました。日々Excel業務やデータ入力、社内のパソコントラブル対応をこなす中で、「こういう作業が向いているかも」と思うように。
そこで、自分の業務を“IT職視点”で整理し直し、さらにITパスポート試験に挑戦して基礎知識を固めました。
転職活動では「非公式ながら社内ITサポート的な業務を任されていたこと」や「資格取得で積極性を示したこと」が評価され、ITサポート職として採用。現在はユーザー対応だけでなく、社内ネットワーク整備やIT資産管理にも携わっています。
③ 元フリーター → SES企業でエンジニア見習い(24歳・Cさん)
大学中退後、アルバイトで生計を立てていたCさんは、将来への不安から「手に職をつけたい」と思い、SES企業の未経験枠に応募。
面接では学歴に自信がなかったものの、「夜間にプログラミングを勉強している」「VS Codeを使って簡単なゲームを作った」という話を伝えたことで、学ぶ姿勢が評価されました。
最初は先輩の補助的な業務からスタートしましたが、現場でのOJTを通じてスキルアップし、今では小規模な機能開発を任されるまでに成長しています。
未経験からIT業界に入るための戦略
① まずは職種を明確に
IT業界は非常に広く、一口に「IT職」といっても多種多様です。
向いている職種と目指したいキャリアをしっかり見極めることが最初のステップです。
例えば:
目指す方向 | 向いている職種 | 必要スキルの一例 |
---|---|---|
モノづくりが好き | Webエンジニア | HTML, CSS, JavaScript |
データ好き | データアナリスト | Excel, SQL, Python |
機械が好き | インフラエンジニア | Linux, ネットワーク |
人の助けが好き | ITサポート・ヘルプデスク | IT基礎知識, コミュ力 |
② 必要最低限のスキルを学習する
未経験からの転職では、「どのくらい勉強すれば応募できるのか」が気になりますよね。
目安としては以下のようなステップが現実的です。
- 1〜3ヶ月目: HTML/CSS、JavaScriptの基礎(Progate, ドットインストール)
- 4〜6ヶ月目: Webアプリ開発(React, PHPなど)・ポートフォリオ作成
- 資格取得: ITパスポートや基本情報技術者などで基礎力を証明
「完璧に理解してから応募」ではなく、「ある程度形になったら応募開始」がコツです。
③ 転職エージェントやスクールを活用する
独学だけでは限界があると感じたら、転職サポート付きのプログラミングスクールや、未経験専門のエージェントを頼りましょう。
おすすめサービス例:
- 🔗ウズキャリIT(UZUZ):20代向け。IT企業とのマッチング支援に強み
- 🔗TechAcademy Pro:学習から就職までをオンライン完結でサポート
- 🔗侍エンジニア塾:マンツーマン指導+転職支援あり
「誰かと一緒に頑張る」という環境が、未経験者には大きな安心感になります。
④ ポートフォリオやGitHubで成果を見せる
書類選考や面接で、「実際に何か作ったことはありますか?」と聞かれるのは定番です。
その時のために、自分の作品をまとめたポートフォリオサイトやGitHubリポジトリを準備しておくと、他の応募者と大きな差をつけられます。
作るものの例:
- 自己紹介サイト
- 簡単なToDoアプリ
- API連携を使った天気予報アプリ
- ブログ記事投稿システム(PHP/WordPress)
未経験者が陥りやすい失敗と注意点
情報収集だけで満足してしまう
ネットやYouTubeで「IT業界の現実」などを見て満足していませんか?
調べるだけではスキルも実績も身につきません。
学んだことはすぐに手を動かしてアウトプットしましょう。小さなことでも構いません。
スキルだけにこだわりすぎる
「もっと勉強してから…」と、なかなか転職活動を始められない人が多いです。
でも、企業が見ているのは**“現時点で完璧か”よりも、“これから伸びそうか”**です。未経験OKと書かれた求人には、勇気を出してエントリーしてみましょう。
ブラック企業に注意
SESや受託開発の一部企業には、未経験者を大量採用し、教育や待遇を後回しにするケースもあります。以下の点に注意してください:
- 「研修費」や「内定承諾料」などの名目でお金を請求してくる企業はNG
- 口コミサイト(OpenWork、転職会議)を活用して実情を確認
- 面接で質問をしっかり投げ返す(離職率、残業時間、研修内容など)
まとめ:未経験でもチャンスはある!まずは一歩踏み出そう
IT業界は、知識も経験もゼロからスタートできる、数少ないチャンスのある世界です。
何より重要なのは、「行動すること」。
ほんの少しの学習から、たった1通の応募から、あなたの未来は大きく変わるかもしれません。
今日という日に、1つだけでもITに関する行動を始めてみませんか?
その小さな一歩が、数年後に大きな成果となって返ってきます。